面接だけではソフトウェアエンジニアとしての適性があるか、プログラミングの知識やコーディング経験の有無などを見極めることは難しいです。
また、入社後にスキルがまったく求める水準に達していないことがわかると、大きな被害となります。採用費用、本人が活躍できないことによる損失、教育研修のコスト、他のエンジニアメンバーが教育やマネジメントに時間を使うストレスといった周囲に及ぼす悪影響など、1人ミスマッチが発生することで被害額は少なく見積もっても数百万円におよびます。
人事だけでエンジニアの選考を進めていると正確にスキルを評価することは難しく、ミスマッチ発生の要因となります。かといって一次面接など選考の初期の段階からエンジニアが担当するとなると、業務負荷が大きくなりすぎます。できれば、ある程度スキルがあることがわかった段階からエンジニアに面接などに参加してもらうのが理想ではないでしょうか。
ソフトウェアエンジニア向けのスキルチェックテストを実施することで、面接だけで選考するよりも精度高く採用できます。SIer、SESなどに勤務されている方は参考にしてください。
目次
エンジニア向けの採用試験の出題パターン
1. ソースコードの読み書きができるかを確認する選択式の試験
Java、Pythonなど、自社で使っているプログラミング言語に関する筆記試験を実施することで、ソースコードが読めるか、実務経験があるかを確認できます。選択式問題は、高度なレベルの人を判定するのではなく、最低限のレベルに到達しているかを確認することが目的となります。
例題
1.次のコードを実行した場合、変数「ans」に格納される値はどれか?
package test;
public class Test {
public static void main(String[] args){
int a = 2;
int b = 3;
int ans = a + b;
}
}A: 2
B: 3
C: 5
D: ab2.次のコードを実行した場合、変数「ans」に格納される値はどれか?
package test;
public class Test {
public static void main(String[] args){
String a = “4”;
String b = “5”;
String ans = a + b;
}
}A: 4
Javaプログラミングに関する基礎知識を測るテスト問題 サンプル試験問題
B: 5
C: 9
D: 45
2. ソフトウェアエンジニアの適性があるかを確認する論理的思考能力、数的処理能力試験
新卒など実務未経験者を選考する場合、コードの読み書きなど知識を問うテストではなく、論理的思考能力や数的処理能力などを含むソフトウェアエンジニアとしての適性があるかを問う試験を実施します。
例題
A、B、C、D、Eの5つの会社の従業員数を比較したところ、次のことがわかった。1. 同じ従業員数の会社はない2. Aの従業員数はBより多い3. Cの従業員数は2番目に多い4. Dの従業員数はAとBの従業員数の平均に等しい
次の推論X、Y、Zについて、必ずしも誤りとはいえないものはどれか。
X:AはCより従業員数が少ない
Y:BはDより従業員数が多い
Z:DはEより従業員数が少ないA: Xだけ
論理的思考力と数的処理能力を測るテスト サンプル試験問題
B: Yだけ
C: Zだけ
D: XとY
E: XとZ
F: YとZ
G: XとYとZ
H: いずれでもない
3. コーディングテスト
お題をもとに、実際にコードを書いてもらうテストです。
学校の授業で習うような入門レベルから実務に近いようなレベルまで自由に問題を作成できるため、難易度の調整がしやすいです。問題の設定によっては、コードの書き方だけではなく論理的思考能力などもあわせてチェックできます。
ラクテスでは自動採点の仕組みがないため、自由記述式でコードを書いてもらう場合、採点の手間が生じます。コードを確認、採点する手間はかかりますが、もっとも自由度が高く、かつ実際の業務に近い試験です。
こうしたさまざまなテストを実施することで、学歴や職務経歴などにとらわれずに本当の実力を元に選考を進めることができます。
ラクテスは、簡単にエンジニア向けの採用試験を作成・運用することができます。プログラミングやプロジェクトマネジメントの知識などを確認するためのサンプルテストを用意しており、既存の問題をそのまま利用したり、加工編集してあなたの会社独自の問題を作成したりといった使い方が可能です。無料のプランを用意しておりますので、まずはお試しください。