校正者採用のためのスキルチェックテストサンプル2 誤字脱字・用語の誤用に関するテスト

校正者を採用する際にスキルチェックをするための例題をいくつか用意してみました。

ぜひスキルチェックのテストなどにご利用ください。

誤字脱字・用語の誤用

以下の文章を校正してください。事実関係(ファクト)のチェックは必要ありません。誤字や脱字、修正の必要がある個所を確認し、その数を回答してください。

例題1.

小子化の進む中、あえて学習塾を起業してはや5年。授業料は高いが、それに違わない高品質の個別指導を売り物にしたのだが、これほど流行るとはゆめゆめ思わなかった。妻も心配してくれていたから、きょうは慰労の旅行に来ている。海を望むレストランで、先ほどディナーをしたところだ。バルコニーで満天の星を見上げながら、ふと笑みがこぼれる。

例題2.

明日は、実家に手伝いに行くことになっている。ついに物置を片付けるというのだ。物置といっても、戦前に祖父が営んでいた剣道の道場の名残で、かなり広い。父も小さいころから剣道をやっていて、大きな大会で優勝したときには父子鷹と新聞に載ったこともあるそうだ。

例題3.

直樹は来月からの生活に胸を踊らせていた。大都会、一人暮らし、電車通勤と、すべからく人生初の挑戦だ。あのまま父親の経営する会社にいれば、順調に出世して、いずれは社長を継ぐことになっただろう。しかし、自分に経営者としての才能がないのは、よく自負している。新しい勤め先は、親の力を借りずに探した。都会ではそんなに知名度のある会社ではないので、資産家の息子だとばれることはないだろうが、人の口に戸は立てられない。どこで知られないともかぎらないから、そこは注意するに越したことはない。

例題4.

NHKのニュースが、誰でも知っている二枚目俳優が飲酒運転で逮捕された、と報じていた。アルコール依存症で長年苦しんでいたらしい。真一郎はそんな馬鹿な、と思ったが、国営放送が億測で報道するはずがない。才色兼備の彼が、何でそんなふうになってしまったのだろう。

答え:

1. 誤りの数=2
小子化>少
ゆめゆめ思わなかった>夢にも(ゆめゆめ→努々)
2. 誤りの数=0
3. 誤りの数=3
踊らせていた>躍らせて
すべからく人生初の挑戦>すべてが、など。「すべからく」に「すべて」という意味はない
自負している。>自覚している、など。「自負」は自分の才能や仕事に自信を持つこと
4. 誤りの数=2
国営放送>公共放送
才色兼備>「才色兼備」は女性に使うことば

記述問題

以下の文章を校閲してください。誤字脱字、表記ブレ、用語の誤用、事実関係(ファクト)の誤りなどを記述形式で指摘してください。

事実が違う場合の理由の明示は必要ありません。単純に文字を置き換えるだけでは直らない場合は、その理由と代替案を挙げて簡潔にコメント(疑問出し)をしてください。

例題1.

淳一は乗り物が大好きで、将来の夢はF1レーサーになることだ。父方の祖父の故郷、 スペイン共和国で行われたカタロニア・グランプリをテレビで見て、よりその思いが強くなった。祖父はスペインでは少数派であるプロテスタントの家に生まれ、牧師として日本に来たらしい。祖母とは教会で知り合ったと聞いた。

例題2.

我が国では、持続的・発展的な経済社会活動のために、平成3年の再生資源利用促進法の施行以来、リサイクル関連法を整備してきました。そのなかで、いわゆる3Rが歌われています。

3Rとは、リメイク(Remake)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つのRのことです。リメイクはマイバッグを持っていきレジ袋はもらわないこと、リユースは調理の際に生ごみをできるだけ少なくするよう心がけること、リサイクルはごみの分別収集を徹底することなど、日常の行動で実戦することができます。

例題3.

SDGsは2010年9月の国連サミットで採択されたもので、SDGsとは「Sustainavle Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。そこには、貧困をなくそう、飢餓をゼロに、などの目標が掲げられています。日本企業もその取り組みに参加していて、その事例は、資金使途が環境関連事業に限定されるグリーン・ボンドの発行や、使用済み家電のプラスチックの再利用、発展途上国の農村での識字率の改善など、多岐にわたっています。

例題1.
スペイン共和国>スペイン王国
スペインは王制で、外務省表記ではスペイン王国。スペイン憲法には国名の規定がないので、単にスペイン国、スペインでもよい。共和国は誤り。
例題2.
歌われています。>謳われています
リメイク(Remake)>リデュース(Reduce)
リメイクはマイバックを持っていきレジ袋はもらわないこと>リデュース
リユースは調理の際に生ごみをできるだけ少なくするよう心がけること、>これはリデュースの例です。
実戦する>実践する
例題3.
2010年9月の国連サミット>2015年9月の国連サミット
Sustainavle Development Goals >Sustainable Development Goals

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