リスキリング・スキルアップの導入と従業員定着率に関するアンケート調査

オンラインテスト作成サービス「ラクテス(https://rakutesu.com/)」を運用するサイトエンジン株式会社は、以下の概要でリスキリング・スキルアップの導入と従業員定着率に関するアンケートを行いました。この記事では各質問項目に対する回答結果と、その傾向について詳しく解説します。

調査概要

  • 調査対象:20代~50代の男女正社員のうち、直近2年間(2022年1月以降)に転職活動をした方328名 
  • 調査実施期間:2024年1月29日~2024年1月30日
  • 調査協力機関:自社調べ(調査ツールFastask使用)
  • 調査方法:インターネット調査

調査結果概要

  • 転職理由に「リスキリングの機会を求めて」と回答した人は29.3%
  • 20代の92.5%、30代の93.7%、40代の79%が「現在の職場にリスキリングやスキルアップの機会があれば、現在の職場で働き続けたい」と回答
  • 20代の76.6%、30代の72.5%、40代の66%が、転職先候補である企業のリスキリングやスキルアップの機会の有無が、就職先の選択に「大きく影響を与える」または「ある程度の影響を与える」と回答
  • リスキリングやスキルアップの経験が与えた変化として最も多い回答は「給与や待遇の改善」
  • 40代より若い世代では、スキルアップやリスキリングがキャリアパスに影響を与えたという回答が多く見られる

アンケート調査結果

過去2年間に転職活動をした理由

転職活動をした理由として最も多い回答は「給与や待遇の改善のため(46.3%)」ですが、2番目に多いのは「キャリアアップのため(34.8%)」という回答でした。さらに「リスキリングの機会を求めて(29.3%)」との回答も4番目に多くなっています。

年代別で回答を見ると、20代では「リスキリングの機会を求めて(29.6%)」や「スキルや専門性の向上のため(28.4%)」と回答する人が多く、スキル向上への意欲が主な転職理由となっていることがわかります。

スキルアップやリスキリングの機会と意欲の関係

もし現在の職場にリスキリングやスキルアップの機会があれば、現在の職場で働き続けたいという意欲は高まりますか?」という質問を行ったところ、「非常に高まる」または「やや高まる」と回答した人の割合は、20代では92.5%、30代では93.7%でした。40代では79%、50代では66.6%と、年代が上がるにつれて割合は減りますが、リスキリングやスキルアップの機会が、働き続ける意欲につながっていることがわかります。

現職におけるスキルアップやリスキリングの満足度

現職でのスキルアップやリスキリングの満足度について質問したところ、「非常に満足している」または「概ね満足している」と答えた人が半数以上を占めるものの、「どちらともいえない」「あまり満足していない」という回答も半数近くにのぼりました。

転職先におけるスキルアップやリスキリング

転職先候補の企業でリスキリングやスキルアップの機会が提供されている場合、入社の意思決定に影響を与えるかどうかを調査しました。
影響を与える」と回答したのは、20代では90.2%、30代では87.5%、40代では84.3%、50代では75%という結果になりました。転職先を選択するにあたって、リスキリングやスキルアップの機会がどの世代でも重要な要素であることは共通していますが、特に若い世代ではその傾向が顕著です。

現職におけるスキルアップやリスキリングの種類

職場で提供されているスキルアップやリスキリングの機会として最も多いのは「社員の資格取得などを支援(42.7%)」で、次に「従業員の勉強会(37.9%)」「Eラーニングの実施(34.7%)」と続きます。一方で「わからない」という回答も1割程度あることから、スキルアップの機会を提供していない、あるいは提供していても社員に認知されていない場合もあると考えられます。

スキルアップやリスキリングに費やしたい時間

リスキリングやスキルアップにどれくらいの時間を費やしたいかを尋ねたところ、全世代で「週に3~5時間未満」が多い結果となりました。一方で、10%以上の人が「週に10時間以上」と回答していることから、スキルアップやリスキリングに対する意欲が高い人がどの世代にも一定数いることがわかります。

スキルアップやリスキリングへの障壁

スキルアップやリスキリングに対する障壁となっている要因を尋ねたところ、「リソースの不足(47.0%)」「時間的制約(44.1%)」「管理職のサポート不足(37.2%)」など、企業側の要因である回答が多く見られました。また「キャリアへの具体的な影響がわからない」と答えた人も13.8%おり、企業側のサポートやキャリアパスづくりに課題があることが明らかになりました。

スキルアップやリスキリングの評価方法

スキルアップやリスキリングの効果を評価する方法として多かった回答は、「プロジェクトやケーススタディの提出(39.5%)」と「定期的な評価面談の実施(39.2%)」でした。その次に多い回答は「自己評価と上司による評価(36.0%)」「スキルテストや試験の実施(29.5%)」でした。

スキルアップやリスキリングのキャリアパスへの影響

スキルアップやリスキリングがキャリアアップにもたらした変化について尋ねたところ、全体では「給与や待遇の改善(39.0%)」という回答が一番多く、次に「専門性の向上(37.2%)」多い結果となりました。

世代別に見ると、20代と30代で最も多い回答は「給与や待遇の改善」で、40代では「専門性の向上」が一番多くなっています。一方50代では、半数近くがスキルアップやリスキリングを「経験したことがない/特にない」と回答しました。

このことから、特に40代以下でリスキリングやスキルアップの効果を実感している人の割合が多いことがわかります。

リスキリングを企業に導入するメリット

リスキリングを企業に導入する大きなメリットとしては、業務効率化や新たなビジネスの創出が挙げられます。近年、デジタル技術の進化は目覚ましく、新しい技術を用いたビジネスや、業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)も急速なスピードで進んでいます。

時代の変化に遅れを取らないためには、従業員に対するデジタル技術のリスキリングが不可欠です。新しい技術を習得することは、新しいビジネスの機会を生み出します。また、近年はDXによる業務効率化が進んでおり、社内に各種自動化ツールやデータ分析ツールを導入し、従業員がそれを使いこなすことで、生産性も向上します。

さらに従業員がデジタル技術を身に着ければ、デジタル関係の外部委託や新規採用を行う必要もなくなり、コスト削減にもつながります。

リスキリングのメリットについて、詳しくはこちらでも紹介しています。
参考:「リスキリングとは? リカレント教育との違いやDXとの関係、事例を紹介 – ラクテス

リスキリングを社内で実施する5つの手順

社内でのリスキリングは、以下のような手順で行います。

1.自社に必要なスキルや対象となる部署・社員を決定する

現状の課題を洗い出し、優先的に習得すべきスキルを選定します。デジタル技術に疎い人だけでなく、社内の成長分野や新事業分野での活躍が期待される若手社員も支援の対象とすることが重要です。

2. 教育プログラムを考える

自社に適した教育プログラムの内容や期間などを検討します。学習方法としては、外部の研修サービスやオンライン学習プログラム、自治体などが主催する企業向け研修などがあります。

3. 学習環境を整備/提供する

導入する教育プログラムに応じて、環境の整備を行います。講師を招く場合は、場所や時間の確保が必要です。オンライン講習の場合は、パソコン環境の整備が必要です。また業務時間内に学習時間を設け、従業員同士が刺激し合える環境を整えることも重要です。

4. スキルの習得状況を明らかにする

スキルの習得状況を可視化することは、従業員のモチベーションアップにもつながります。面談の実施やケーススタディの提出、オンラインテストの実施などが具体的な方法として考えられます。

5. 習得したスキルを活用する場を提供する

従業員のモチベーションを維持するためには、習得したスキルを活かせる場を提供し、それに見合った待遇や給与を提供することも重要です。

オンラインテスト作成サービス「ラクテス」

リスキリングによるスキルの習得状況を計測するために有効なツールが、オンラインテスト作成サービス「ラクテス」です。エクセルやプログラミング、Web関係の問題のテンプレートが豊富であり、AIによるテスト作成補助機能も提供されているので、スキルを確認するためのテストを簡単に作成できます。これらの機能により、テスト作成にかかる労力を大幅に削減できます。

ラクテスについて、詳しくはこちらをご覧ください。

最後に

今回のアンケート調査の結果、40代以下の世代はスキルアップやリスキリングへの意欲が高く、その影響を実感している人が多いことがわかりました。特に20代や30代の若手の社員はその傾向が顕著です。従業員の定着率を向上させるには、企業もスキルアップやリスキリングの機会を与える必要があります。サイトエンジンでは、オンラインテストを簡単に作成できるサービス「ラクテス」を提供していますので、スキルアップやリスキリングの習得状況の測定にぜひお役立てください。

企業のリスキリング導入状況にに関するアンケート調査結果を以下で詳しく紹介しています。併せてご覧ください。
参考:「リスキリングの導入率、導入理由、取り組む内容などに関するアンケート調査 – ラクテス


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