情報分野とは、企業活動におけるデータの収集・管理・分析・活用を通じて、業務効率や意思決定の精度を高める役割を担う領域です。IT技術やシステム開発、情報セキュリティなど多岐にわたる専門性が求められます。
今回はそんな情報分野に関わる領域とその活躍フィールド、そして採用の際に使える学問ごとのテストを紹介していきます!
目次
◆情報分野に関連する学問と活躍領域一覧
学問 | 活躍領域 |
1.プログラミング | IT・ソフトウェア開発業(Web/モバイル/業務システム/ゲーム開発)、製造業(生産管理システム、FAシステム)、金融業(金融システム、高速取引システム) など |
2.プロセッサ | 半導体メーカー(CPU、GPU、組み込みプロセッサ設計・開発)、電機メーカー(家電製品、産業機器へのプロセッサ活用)、ITハードウェア開発業(サーバー、PC、スマートフォン設計) など |
3.組込・システム開発 | 自動車産業(車載インフォテインメント、自動運転システム)、家電メーカー(スマート家電、IoT機器開発)、産業機械メーカー(FA機器、ロボット制御システム) など |
4.ソフトウェアインターフェース | IT・ソフトウェア開発業(Web/モバイルアプリのUI/UXデザイン、API設計)、Webサービス業(ユーザー体験向上、プラットフォーム連携)、ゲーム開発業(操作性、視覚デザイン) など |
5.制御工学 | 自動車産業(自動運転、電動パワートレイン制御)、ロボットメーカー(ロボット精密動作制御、AI連携)、産業機械メーカー(FA機器、製造ライン自動制御) など |
6.通信工学 | 通信キャリア(5G/6Gネットワーク構築、新サービス開発)、通信機器メーカー(スマートフォン、基地局、ルーター開発)、IT・ネットワークサービス業(クラウドインフラ、データセンター運用) など |
7.生産システム工学 | 大規模製造業(スマートファクトリー企画・導入、生産管理システム構築)、ITソリューションプロバイダー(製造業向けIoT、AI生産最適化システム)、コンサルティング業(生産プロセス改革、サプライチェーンデジタル化) など |
8.統計的考え方 | データ分析業(ビッグデータ解析、機械学習モデル開発)、金融業(リスク評価モデル構築、市場予測)、医療・製薬業(臨床試験データ解析、疫学研究) など |
◆学問別解説とテスト
ここからは、各学問ごとに概要・活躍領域・情報分野への貢献・採用の際に使えるテストを紹介していきます!
1.プログラミング
概要 | プログラミングは、コンピュータに特定のタスクを実行させるための命令(コード)を記述する技術を学ぶ学問分野**です。様々なプログラミング言語(Python, Java, C++, JavaScriptなど)を用いて、Webアプリケーション、モバイルアプリ、業務システム、ゲームなどを開発できるようになり、アイデアを具体的なソフトウェアの形で実現できる能力を習得します |
主な活躍領域 | ・IT・ソフトウェア開発業(Web/モバイル/業務システム/ゲーム開発) ・製造業(生産管理システム、FAシステム) ・金融業(金融システム、高速取引システム) ・研究開発機関(シミュレーション、データ解析ツール) ・サービス業全般(顧客管理システム、販売管理システム) |
情報分野への貢献 | 情報システムの構築、アプリケーション開発、データ処理、自動化など、あらゆる情報分野の基盤をなします。アイデアを具体的な形にするための直接的な手段です。 |
テストはこちら! | プログラミングに関する知識テスト |
2.プロセッサ
概要 | プロセッサは、コンピュータの頭脳にあたる部分で、命令を解釈し、計算やデータ処理を行う半導体チップの設計、開発、最適化を扱う学問です。CPU(中央演算処理装置)やGPU(画像処理装置)などの動作原理を深く理解し、情報処理の速度と効率を根本的に決定し、現代のデジタルデバイスやシステムの性能を支えることができるようになります。 |
主な活躍領域 | ・半導体メーカー(CPU、GPU、組み込みプロセッサ設計・開発) ・電機メーカー(家電製品、産業機器へのプロセッサ活用) ・ITハードウェア開発業(サーバー、PC、スマートフォン設計) ・自動車産業(車載ECU用プロセッサ開発・応用) ・研究開発機関(次世代プロセッサアーキテクチャ研究) |
情報分野への貢献 | 情報処理の速度と効率を根本的に決定し、現代のデジタルデバイスやシステムの性能を支えます。AI、ビッグデータ処理、高速計算など、高度な情報処理の実現に不可欠です。 |
テストはこちら! | プロセッサに関する知識テスト |
3.組込・システム開発
概要 | 組込・システム開発は、特定の機能を持つハードウェアに組み込まれて動作するソフトウェア(ファームウェア)や、それらを含むシステム全体の開発を学ぶ学問です。家電、自動車、医療機器、産業機械など、多岐にわたる製品で利用される、リアルタイム制御やセンサーデータ処理を行うシステムを構築できるようになります。 |
主な活躍領域 | ・自動車産業(車載インフォテインメント、自動運転システム) ・家電メーカー(スマート家電、IoT機器開発) ・産業機械メーカー(FA機器、ロボット制御システム) ・医療機器製造業(医療機器制御・監視システム) ・通信機器メーカー(基地局、ネットワーク機器システム) |
情報分野への貢献 | 物理的なデバイスと情報システムをつなぎ、モノのインターネット(IoT)やスマートデバイスの実現を可能にします。リアルタイム制御やセンサーデータ処理を通じて、情報が現実世界で機能する基盤を提供します。 |
テストはこちら! | 組込・システム開発に関する知識テスト |
4.ソフトウェアインターフェース
概要 | ソフトウェアインターフェースは、ソフトウェア同士、またはソフトウェアとユーザーの間で情報が円滑にやり取りされる接点(インターフェース)の設計・開発を学ぶ学問です。API(アプリケーションプログラミングインターフェース)設計や、ユーザーインターフェース(UI)、ユーザーエクスペリエンス(UX)デザインなどを習得し、システムやアプリケーションの「使いやすさ」と「連携性」を最大化できるようになります。 |
主な活躍領域 | ・IT・ソフトウェア開発業(Web/モバイルアプリのUI/UXデザイン、API設計) ・Webサービス業(ユーザー体験向上、プラットフォーム連携) ・ゲーム開発業(操作性、視覚デザイン) ・製造業(業務システム、機械操作盤UI設計) ・コンサルティング業(企業の情報システムUI/UX改善提案) |
情報分野への貢献 | 情報システムやアプリケーションの「使いやすさ」と「連携性」を決定します。ユーザーがスムーズに情報を操作したり、異なるシステム間で情報が円滑に交換されたりすることで、情報活用の効率と価値を最大化します。 |
テストはこちら! | ソフトウェアインターフェースに関する知識テスト |
5.制御工学
概要 | 制御工学は、機械やシステムの挙動を意図通りに正確かつ安定して動かすための理論と技術を追求する学問です。センサーからの情報を収集・解析し、コンピュータやアルゴリズムを用いて機械を自律的に動かす手法を習得できます。 |
主な活躍領域 | ・自動車産業(自動運転、電動パワートレイン制御) ・ロボットメーカー(ロボット精密動作制御、AI連携) ・産業機械メーカー(FA機器、製造ライン自動制御) ・航空宇宙産業(航空機/ロケット姿勢制御) ・電力・エネルギー業(発電プラント安定制御、スマートグリッド) |
情報分野への貢献 | 情報分野のデータ処理とアルゴリズムを用いて、物理的なシステムを自律的に動かすことを可能にします。リアルタイムな情報に基づいた精密な制御は、産業の自動化や新しいスマート製品の実現に不可欠です。 |
テストはこちら! | 制御工学に関する知識テスト |
6.通信工学
概要 | 通信工学は、情報(データ、音声、映像など)を効率的かつ信頼性高く遠隔地に伝送するための技術を研究する学問です。有線・無線通信、ネットワーク技術、信号処理、情報理論などを学び、情報のインフラを支える通信システムを構築できるようになります。 |
主な活躍領域 | ・通信キャリア(5G/6Gネットワーク構築、新サービス開発) ・通信機器メーカー(スマートフォン、基地局、ルーター開発) ・IT・ネットワークサービス業(クラウドインフラ、データセンター運用) ・放送業(映像・音声伝送技術) ・防衛・宇宙産業(衛星通信、レーダーシステム開発) |
情報分野への貢献 | 情報の「伝達」を支えるインフラを構築します。離れた場所にあるデータやシステムが連携し、リアルタイムで情報が共有される現代の情報化社会において、その基盤をなす不可欠な技術です。 |
テストはこちら! | 通信工学に関する知識テスト |
7.生産システム工学
概要 | 生産システム工学は、製品を効率的かつ高品質に生産するための「システム全体」を設計・最適化する学問です。工場レイアウト、情報システム、物流、人員配置などを総合的に考慮し、スマートファクトリー化や全体最適化を実現するための実践的な手法を習得します。IoTやAI、ビッグデータを活用したシステムの構築ができるようになります。 |
主な活躍領域 | ・大規模製造業(スマートファクトリー企画・導入、生産管理システム構築) ・ITソリューションプロバイダー(製造業向けIoT、AI生産最適化システム) ・コンサルティング業(生産プロセス改革、サプライチェーンデジタル化) ・物流・倉庫業(自動倉庫、物流最適化システム) |
情報分野への貢献 | 情報技術を駆使して、工場やサプライチェーン全体のデータを収集・分析し、生産プロセスを最適化します。リアルタイムな情報に基づいて意思決定を行い、品質向上、コスト削減、生産性向上を実現するシステム構築に貢献します。 |
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8.統計的考え方
概要 | 統計的考え方は、データを用いて現象を客観的に理解し、不確実性のある状況で合理的な意思決定を行うための思考法と実践的な手法を学ぶ学問です。データの収集・整理・分析・解釈を通じて、隠れたパターンを発見し、将来を予測する能力を養います。データサイエンスや機械学習、AIの基盤となる知識です。 |
主な活躍領域 | ・IT・データ分析業(ビッグデータ解析、機械学習モデル開発) ・金融業(リスク評価モデル構築、市場予測) ・医療・製薬業(臨床試験データ解析、疫学研究) ・コンサルティング業(データに基づいたビジネス戦略立案) ・マーケティング業(顧客データ分析、効果測定) |
情報分野への貢献 | 情報分野におけるデータサイエンスや機械学習の数学的・論理的基盤です。膨大な情報から意味ある洞察を引き出し、予測モデルを構築することで、データに基づいた戦略的な意思決定や新しいAIサービスの開発を可能にします。 |
テストはこちら! | 統計的考え方に関する知識テスト |
◆オリジナルのテスト作成・運用で採用を楽にするシステム「ラクテス」
ラクテスでは、紹介した8つの学問の知識を測ることができる採用向けテストを取り揃えています。ラクテスのテストを用いることで、採用のミスマッチをなくし、必要な人材を見極めることができます。

◆まとめ
情報分野の学問は、プログラミングからAI、通信技術、システム最適化に至るまで、多岐にわたる知識とスキルを提供します。これらの知識を習得した人材は、デジタル化が加速する現代社会において、企業の情報システムやサービスの根幹を支え、新たな製品・サービスの創出、業務プロセスの変革、そしてデータに基づいた戦略的意思決定を推進する中心的な役割を担います。そんな情報分野において採用のミスマッチが起きないように、情報分野を支える学問を理解しラクテスでテストをすることで必要な人材を見極めることができます。
◆他分野も併せて紹介!
今回は情報分野の学問別解説・テスト紹介を行いましたが、ラクテスのコラムでは他の技術系分野に関するテスト紹介・学問別解説も行っています。各分野の特性や活用領域を知ることで、より的確な採用・育成の設計が可能になります。あわせて以下の分野の記事もご参照ください。