早期離職を防ぐためや居心地を良くして生産性を上げるためにカルチャーフィット(社風や価値観が求職者と適しているか)は非常に重要です。今回は、選考フローにカルチャーフィットを評価に入れるためには、何から始めれば良いのか紹介します。そのあとに具体的な質問例を紹介します。もちろん、アルバイトの入社面接にも使えます。
目次
質問を考える前の準備
まず、自社の社風について深く理解する必要があります。
社風の特徴を理解し、要素を特定する
自社の社風に適合するかどうかを評価するために重要な要素を特定します。例えば
- コミュニケーションスタイル
- チームワークの重視度、柔軟性
- イノベーションへの姿勢
などです。重要視している項目やそれぞれの項目でどのようなものかが定義されているのであれば、言語化できるようにしましょう。
ペルソナの設定
社風の要素を抽出したら、社風に適合する求職者のイメージをはっきりさせましょう。ここでの注意点は、採用担当者だけでペルソナの設定をしないことです。必ず現場社員の意見を聞きながらペルソナの設計をしましょう。また、活躍している社員を分析し、その社員の行動が社風や企業文化にどのように適合しているか理解したうえで設計しましょう。
実際に質問を準備していきます(質問例紹介)
社風の理解が深まったら、実際に求職者に向けた質問を検討します。質問内容は、求職者の経歴や当社が求める人物像を考慮しつつ、適切な言葉を用いて構築していきます。
組織文化に適合するか?の質問例
求職者が組織文化に適合するか確認するための質問です。具体的には以下の通りです。
- 「これまでの職場で、あなたが最も価値を感じる組織文化の特徴は何ですか?」
- 「組織のビジョンやミッションに共感を覚えることがありますか?その理由は何ですか?」
- 「自分が最も活躍できると感じる組織文化の特徴は何ですか?」
組織文化・価値観が求職者と合致することで、採用後の適応とパフォーマンスの向上が期待できます。即退職のリスクも減らせます。
社員とチームワークを円滑にすすめられるか?の質問例
求職者が円滑に社員と協力体制を築くことができるかを評価する質問です。具体的には以下の通りです。
- 「チームでの協力やコラボレーションを通じて何か達成したことがありますか?その経験を教えてください。」
- 「チームでの意見の相違や対立があった場合、どのように対処しますか?」
- 「自分の貢献がチームの成功にどのように影響したと考えていますか?」
社員と円滑に協力体制を組むことができれば、生産性も上がり、顧客満足度も上がります。
柔軟性や適応性に関する質問
新しい環境への適応と変化に対する対応力を評価します。具体的な質問例は以下の通りです。
- 「変化や未知の状況に対処する際に(自社に関係することの具体例など)、どのようなアプローチを取りますか?」
- 「状況が急変した際、どのように対処し、調整しますか?」
- 「新しい環境や課題に直面したとき、どのようにして学び、成長しますか?」
自社の求めることと合致すれば、チームのニーズや目標に対して適切に対応することができます。チームの力強さが向上すれば、組織の成功につながります。
イノベーションや改善への姿勢に関する質問例
求職者が自社に適合した方法で問題解決や新しいアイディアを生み出せるか評価します。
- 「過去に、新しいアイディアやイノベーションを提案した経験はありますか?それによって何が変わりましたか?」
- 「自分の職務やプロセスを改善するために行ったことはありますか?具体的な例を教えてください。」
- 「新しいアプローチやアイディアを試みる際、どのようにして周囲の人々を巻き込みますか?」
求める価値観と合致すれば、会社が望む形で新しいアイディアを生み出し組織の発展に貢献します。
その他
選考フローに現場見学や面接後の逆質問の機会を設けることで、求職者が組織の文化や価値観について深く理解し、自社との適合性を確認する機会を提供しましょう。
カルチャーフィットの注意点
カルチャーフィットの注意点はいくつかあります。自社の社風や価値観に共感する社員を重視することで、組織内の多様性が欠如するおそれがあります。さらに、このアプローチでは異なる視点やアプローチが排除される可能性もあります。カルチャーフィットを重視する一方で、組織には多様性が不可欠です。異なるバックグラウンドや視点を持つ候補者も積極的に評価し、組織内での多様性を促進することが重要です。
さらに、カルチャーフィットの評価は客観的な観点から行うことが困難であり、候補者の適合度を数値化することも難しい場合があります。
Webテストを活用し可視化ができる!
求職者がカルチャーフィットするかどうかを性格診断や適性検査などを用いて評価するのは一般的になってきました。SPIやGABの有名なツールから、最近ではAIを活用した選考フローも導入されています。
ラクテスの活用例
AIを利用した適性検査ツール「ラクテス」の紹介です。求職者の適性や性格以外にもスキルチェックも可能です。さらに、求職者の作品や資料を読み取り、採点をすることができます。適性チェックテストから求職者の特徴を評価できます。この機能は、無料登録をすることにより使用可能です。是非、ご活用ください。→採用試験・テストの作成と運営を簡単に | ラクテス
まとめ
採用プロセスにおけるカルチャーフィットな人材を求めるための質問の考え方や例を挙げました。社風に適合しているから採用するわけではなく、多様性を重視しながら評価しましょう。適性検査ツールを使用することにより、客観的に応募者を評価することができます。