新入社員研修の理解度チェックテストの作成と運用方法[ラクテス運営企業の場合]

新入社員研修と理解度チェックテストの作成と運営方法

ラクテスの運営会社であるサイトエンジンがどのような新入社員向けの研修や理解度のチェックテストを運営しているかを説明します。

新入社員向け研修の内容にあわせた理解度チェックテストが必要

サイトエンジンでは、研修の内容をすべて一覧にしています。たとえば以下のような項目があります。

  • 経営理念
  • 事業内容
  • 会社の状況
  • 組織図
  • オンボーディングマニュアルの読み合わせ
  • ルール
  • 制度
  • 緊急時の対応
  • 業務の効率化
  • サービス説明 かくたまや解析の営業資料も確認
  • 取引先
  • 利用しているツールとその使い方

利用しているツールとその使い方の箇所ではさらに以下のように細分化されています。

  • JIRAを使ったスケジュール管理
  • Confluenceの使い方
  • Googleカレンダーの活用の仕方
  • Recoru勤怠管理システムの使い方
  • Freee勤怠入力の仕方
  • Freeeでの見積もりの作り方
  • DISCORDの使い方
  • Toggleの使い方
  • チャットワークの使い方・日報の書き方

それぞれの項目についてマニュアルを用意したうえで研修を実施しているので、ほとんどは研修を一度実施すれば、あとはマニュアルを見直しながら仕事できるようになります。

ただ、一部のすぐに直接的な仕事に関連しない研修範囲は、定着するまで理解度をチェックすることが必要となります。たとえば、営業担当者であれば自社サービスの情報を幅広く一通り実務で使いますが、経理・人事・総務などのコーポレート関連の部門では普段使わないため、あまりサービスの知識を深めなくても仕事はできてしまいます。かといって自社サービスの知識が不十分なままずっと仕事をしているのではいろいろと不都合が生じます。

そこで新入社員は職種を問わずに最初の3ヶ月間、月1回ずつテストを受けてもらっています。研修の理解度を確認する目的があります。また、毎月似たような問題が出題されますので、自然とその範囲について復習を繰り返すことになり、理解が深まります。

新入社員向けの研修理解度チェックテストの問題例

以下はサイトエンジンの入社後のテスト問題のサンプルです。一部を抜粋しました。ラクテスに登録して受験するようにしています。職種によっては、アクセス解析、SEO、コンテンツ制作などの実務的な知識を確認する問題も加えています。

バリュー理解の確認

  • 当社のバリューから2つを選び正確に記述してください。そのバリューを感じた体験について説明してください
  • 人に業務を依頼する際、人から業務を受ける際に注意すべきことについて説明してください
  • 当社で推奨される姿勢、1. 成長するための考え方、2. 率直に伝えること、3. 発言責任のいずれかを説明してください。選んだ姿勢について実践したことを説明してください

自社の事業内容の理解

  • 当社のお取引先を3つ挙げてください。それぞれのお取引先の業務内容を説明してください
  • 当社で販売しているサービスを4つ以上記載して、それぞれどのようなお客様の課題を解決するためのサービスかを説明してください

知っていることと、それに基づいて行動できることは別

知識として記憶していることと、それを実践すること、当たり前のように前提として仕事をできることにはそれぞれ大きな乖離があります。そのため、研修で習ったことについて、実践で意識した経験を筆記試験で聞いています。これにより、どう仕事で教わった内容を活用できるのかを考えるきっかけを作るようにしています。

研修の学習効果を高めるためのテストなので、問題の内容や方向性はだいたい事前に伝えています。

何度か繰り返すことでその範囲の理解度が高まる

サイトエンジンでは、どの新入社員にも最初の3ヶ月で毎月1回のテストを受験していただいています。これは何度か似たようなテストを繰り返すことで、学習を促して、知識の定着を進めるためです。1回目の試験の点数の結果によらず、一律で実施しています。

研修や試験問題の継続的な改善

ラクテスでは一度制作した試験問題を1つずつの単位で簡単に編集できるようになっています。そのため、研修内容の見直しにあわせて、テストの内容も随時変更しています。

研修を増やしたり減らしたりを頻繁に行っています。そのたびに研修後の理解度チェックのための試験問題も更新します。

研修と理解度チェックテストの内容を調整し続けることはとても大切で、これがないと仕事の実態から少しずつズレていきます。会社や仕事の内容は急速に変化しているにもかかわらず、新入社員向けの研修が同じままだとすれば、入社後に活躍してもらえるようになるまでの期間が長くなってしまいます。

自然と自社独自の要素が多くなる

業務に関連した知識をチェックするだけなら、外部の研修や試験問題をそのまま活用するのでもなんとかなることもあるでしょう。一方で、実務に紐付ける形での研修をすると、試験問題は自然と自社独自のものになっていきます。自社らしさを試験問題に反映させることで、それが新しく入ってきた人たちに基準や意識しておくべきこととして記録されます。

page top