新卒採用時には、筆記試験が行われるのが一般的ですが、近年では中途採用においても、この筆記試験を実施するケースが増加しています。それではこのような筆記試験にはどのような種類のものがあるのでしょうか。また、筆記試験を導入するうえでのメリット・デメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。以下の記事で、これらの詳細を紹介いたします。
目次
中途採用の筆記試験の目的は?
近年中途採用においても、筆記試験を実施することが多くなっています。
筆記試験を行う目的は、主に2つあります。1つ目の目的は、書類や面接だけでは測りきれない部分の測定です。具体的には、基礎的な知識や能力、性格などを測るためです。知識や能力は勿論、書類や面接でも測ることはできますが、書類や面接ではあくまでも人が評価をします。一方筆記試験ではAIなどの機械が判断を行うため、評価のばらつきが起こりにくく、客観的な評価が可能となります。
また、2つ目の目的は、応募者を絞り込むことです。企業としても、可能であれば全ての応募者と面談を行いたいと考えていますが、社員の人数や時間など様々なコストの関係で、全ての応募者と面接をすることは不可能です。筆記試験で一定の基準を設けることで、それを超えた応募者に絞り込んで面接を行うことができます。
中途採用に使用される筆記試験の種類
以上のように、中途採用における筆記試験では、書類や面接だけでは測りきれない能力や性格などの測定を行い、応募者の絞り込みを行っています。
それでは、このような筆記試験には、どのような種類のものが存在するのでしょうか。以下では、その種類と特徴を見ていきます。
適性検査
適性検査は、受験者の思考や価値観を見極め、仕事への適正を判断するために行います。
職種への適性だけでなく、「自社に合う人材かどうか」という点も判断できます。
SPIテスト
適性検査の中で最も代表的なものがSPIテストです。SPIテストには主に言語、非言語分野で構成される能力検査と性格検査があります。SPIの受験方法は4種類あります。自宅で受験することのできるWEBテスティング、指定会場でPCを用いて受験するテストセンター、企業内でPCを用いて受験するインハウスCBT、企業等の会場で紙で受験するペーパーテストの中から、受験者の都合のよい方法を選択できます。まt、SPIテストは2013年にSPI2からSPI3にバージョンが変更されました。性格検査に新しい要素が追加され、テストセンター受験の際にも性格検査がPCやスマートフォンからの受験が可能になりました。
クレペリン検査
クレペリン検査は、作業量、作業の正確性、作業曲線を見る検査です。紙と鉛筆を使用した作業で受験者に負荷をかけることが検査の前提であるため、受験方式は筆記のみです。この検査では一つの検査の中で、作業効率などの能力を測るだけでなく、作業曲線や正答率等から、性格面の特徴を測ることができます。
玉手箱
玉手箱は計数問題、言語問題、英語問題、性格適性で構成されている、Web上での適性検査です。企業によって、英語問題の有無など構成が異なる場合もあります。近年では、SPIテストは対策問題集が多数出回っていることから使用を避け、玉手箱を使う企業も増加してきています。SPIテストなど他の適性検査と比較して、多くの問題を短時間で解くことを求められるのが玉手箱の特徴です。
一般常識
以上のような、応募者の性格などの適性を測るだけでなく、中途採用では、常識的な知識を測るための試験も行われます。基礎的な学力や時事問題など、一般常識を問う問題が出題されます。
論文試験
制限時間内に指定の文字数で与えられたテーマについての文章を書く試験です。論理的思考力やわかりやすい文章を書く能力、理解力や知識量などを測るだけでなく、短い時間で知識を整理し、処理する能力等も測ることができます。採点に時間がかかってしまう点がデメリットです。
専門領域試験
中途採用では専門性を持った人材を必要とするため、特定の分野の専門的な知識に特化した試験が行われることもあります。応募者の経歴や業務経験のレベルを測ることができ、採用後のミスマッチを防げます。
企業のオリジナル問題
企業がオリジナルで作成する筆記試験で、自社や職種のことをどの程度理解しているかを測ることができます。加えて、受験方式、問題内容など全て企業が決定できるため、応募者の能力や適性を最も効率的に測ることが可能です。
筆記試験を行うメリット・デメリット
それでは、このような筆記試験を行うメリットとデメリットには、どのようなものが存在するのでしょうか。
筆記試験のメリット
筆記試験を行うメリットは主に2点あります。1点目は、効率的な採用活動を実施できるという点です。応募者が多数の場合は全員と面接することが難しいこともあります。筆記試験で応募者を選別することで、採用活動にかける時間を短縮することができます。2点目は、面接では見出せなかった応募者の人柄やポテンシャルなどを詳しく知ることができるという点です。これにより、自社に適性のある社員をしっかりと選別することが可能となります。
筆記試験のデメリット
筆記試験を行うデメリットは、面接前に筆記試験で応募者を絞る場合において、Aiなどが算出したデータのみで判断するという点です。データから客観的な評価ができる一方で、その人との直接的なコミュニケーションの機会を設けることができないため、正確な判断ができない可能性も存在します。
筆記試験導入のポイント
このような筆記試験を導入するうえで重要なポイントは、以下の2点です。1点目は、どのような人材を求めているのかというターゲットを定め、筆記試験の目的を明確にしておくことです。やみくもに筆記試験を導入するだけでは、自社に最適な応募者を絞り込むことが出来ません。2点目は、難易度を上げすぎないことです。合格の基準を上げすぎると、応募者を絞り込みすぎてしまう可能性があるので、合格の目安の正答率は70%程度に設定することが重要です。筆記試験での過度な絞り込みは、筆記試験が得意な応募者ばかりが残ってしまうなどの偏りにも繋がってしまいます。
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SPIや適性検査など、人材の総合的な能力や性質を図るテストは導入もしやすく近年一般的になっていますが、職種ごとや企業ごとに特化したテストを行っている企業は少ないのが現状です。
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具体的には、採用時にはモチベーションを感じたが、実際に業務をスタートしたらスキルや実務能力の不足が判明したなどの採用のミスマッチ業務上の課題を解決することが可能となります。
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最後に
当記事では、中途採用で実施される筆記試験に関して、その種類や特徴、導入するメリット・デメリット、その導入の際のポイントを紹介しました。
筆記試験を導入する際には、書類や面接などの他の選考と組み合わせることで、応募者の能力や性格、その業務への適正を総合的に判断することが可能となります。選考に筆記試験を組み込むことで、より自社にマッチした応募者を絞り込み、応募者も企業としても満足度の高い採用活動を行うことができます。