ラクテスの運営会社であるサイトエンジンが実施しているテストの取り組みをご紹介します。
入社試験で性格を見るような試験(適性診断)をしても、あまり入社後の成果との相関が感じられないという問題意識がありました。性格を見るのは面接で実施することにして、以下を実施することにしました。
- 簡単な計算能力や論理的思考をチェックするオンラインテスト(書類選考後に実施)
- 業務の遂行能力を計測するための部署ごとのワークサンプルテスト(面接中に実施)
目次
簡単な計算能力や論理的思考をチェックするオンラインテスト
まず、計算や推論の問題で基本的な能力を測定します。これは入社後すぐに活躍できる前提の業界経験者ではなく、第二新卒や未経験者などを対象にしています。
問題の内容は以下のようなものです。
論理、国語、計算能力に関するテスト問題・試験内容のサンプル
このテストでは基本的な考える力を測定しています。「読み書きそろばん」と良くいいますが、基本の能力は仕事の成果や、学習速度・成長速度に大きな影響を与えると考えています。
職種ごとに若干内容を変えています。たとえば、編集者・ライター・校正者などの採用では、文章理解について問題の比率を上げたテストをしています。
業務の遂行能力を計測するための部署ごとのワークサンプルテスト
ワークサンプルテストとは、入社後の業務を模擬的に体験していただくテストです。サイトエンジンでは、実務に近い形で簡単な調査・レポート作成、ディスカッションなどを実施しています。入社予定の部署ごとにまったく異なるワークサンプルテストを用意しています。私たちは面接の時間のなかでだいたい30分くらいで実施しています。
ワークサンプルテストにより、業務に関連したスキル、知識、経験、思考能力などを知ることができます。
サイトエンジンでも面接だけでは見極めることができなかった実務でのアウトプットイメージを知ることができて重宝しています。入社後に想定していたスキル・経験から大きく乖離しているといった事実が判明すると、会社側、入社した側の双方にとって不幸です。こうしたミスマッチを防ぐために、ワークサンプルテストをすべての職種で必須の取り組みとしています。
また、候補者の方に業務内容を理解していただくことにも繋がります。業務の内容にやりがいを感じていただけるかも確認してもらえます。一緒に働くことになるチームメンバーと業務でのコミュニケーションがどう進むかをイメージしていただくことにもなります。
ワークサンプルテストをより詳しく知りたい方は以下の記事をあわせてご覧ください。
ワークサンプルテストとは?目的や実施の流れを解説
ワークサンプルテストのサンプル
サイトエンジンでは以下のようなワークサンプルテストを実施しています。サンプルとしてご覧ください。オンライン面接をする前提のテストになっています。
編集・ライター職
- 最近特に興味を持っていること、好きなことはなんですか?
- いま挙げていただいたキーワード○○を検索エンジンで検索してみてください。上位に表示されているサイトがどのような情報を掲載しているか、傾向を整理してもらえますか。ファイルの形式・フォーマットは問いませんので、整理した結果を画面共有して説明してもらいます。 10分後に説明してください。
- もしあなたが今調べていただいたテーマについて日本で一番詳しい原稿を書くとしたら、どう情報収集をして何を書きますか?原稿を作るにあたって予算や時間の制限はないものとします。
マーケティング・営業職
- 当社のサービスの中で特に興味を持ったものを教えてください
- そのサービスを売るとしたら、どのようなセグメントを対象にしますか?なぜそうセグメントしたかも教えてください。
- ターゲット企業へのアプローチ方法を考えて説明してください。ファイルの形式・フォーマットは問いませんので、整理した結果を画面共有して説明してもらいます。10分後に説明してください。
- このサービスを成長させていくうえで、重要なKPIはなんですか。
継続的な改善・調整をします
オンラインテスト、ワークサンプルテストともに特に正解がなく、会社や事業内容によってまったく内容が異なります。サイトエンジンでも作ったものを随時修正しています。
採用選考の改善は、入社していただくのがゴールではなく、入社後に活躍、定着してもらうのがゴールです。検証のための期間はすごく長くなります。サイトエンジンでも入社後の成果や定着も含めて測定できるようにしていく予定です。